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『神々が消えた日』 ②

オートバイが転倒し浜辺に放り出されたシンイチを救ったのは近くで民宿を経営する男であった。
男はシンイチを民宿へ運ぶと妹と一緒に看病をはじめた。
貧血、だるさ…シンイチが起こしている症状は、不幸にも母と同じものであった。


神々が消えた日・16


シンイチの母の墓前には彼の幼馴染であるタカシがいた。
シンイチ、タカシ、ヒロシ。
シンイチの母によって兄弟同然に育てられた彼ら3人は、命日には3人揃って墓参りをする約束になっていた。
ひとり墓前にたたずむタカシの前にバラの花束を持った女性が現れた。
いぶかしむタカシに声をかける見知らぬ女。
彼女こそヒロシの変わり果てた姿であった。


神々が消えた日・19


墓参りをすませ砂浜を歩くふたり。やがてヒロシが顛末を話しはじめる。
店も家も金貸しにだまし取られ一家離散。多額の借金を返済するためにヒロシは踊り子になったのであった。
やがてふたりは小さな入り江に辿り着く。
そこは3人の秘密の場所であった。
一方、かろうじて意識を回復したシンイチはタカシとヒロシに会いに行こうともうろうとしたまま民宿を抜け出す。
シンイチがいなくなったことに気づいた民宿の主と妹は大慌てで捜索をはじめる。


神々が消えた日・24

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