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『青春肉弾戦』 ②

ユキオの足は自然と昨夜のゲイバー《ニューコスモス》に向かっていた。
店の外で煙草を吸うユキオ。
と、中から店員のヒロシが。
“なにしてるのそんなところで”
“ここ会員制でしょ?入っていいか”
“営業妨害だよ、入って”
ユキオ、ニューコスモスの中へ。
“仕事をしてないならここに勤めればいいじゃない”とヒロシがいう。
“ぼくには無理だよ”
“働くの無理なわけ?”
“ひとつに決められるのが嫌なんだよ”
そういいながらユキオは奥にいるカツミの姿を目で追っていた。
“ここへ勤めたらああいう営業そのものって笑い方もしなけりゃならないだろ?”とユキオ。
それは強がりでもなんでもなく、ユキオの本心であった。


青春肉弾戦-12


あくる日、ニューコスモスに家賃の取り立てが。
“明後日には必ず…”
“困るよ、一度事務所へきてよ”
押し問答の末、店長は事務所へ。
一方、ユキオはヒロシを誘いホテルへ。
そしてあくる日もニューコスモスの前に立っていた。
“また君か”中からカツミが。
“今日はヒロシと一緒で楽しかった”と、カツミにあてつけるように言うユキオ。
“ヒロシの友達って君か”
“気になる?”
“別に。そこに立ってると営業妨害だっていったろ”
(大人はちがうね。ガキのやる事なんて、鼻先でフン、だもんな)
ヒロシはひとりごちる。


青春肉弾戦-22


家賃のため金策に奔走するカツミ。
一方ユキオは今夜もニューコスモスへ。
“きみ、店を出ない?”スーツ姿の男がユキオに声をかける。
“ぼくこの店のものじゃないんですけど”とユキオ。
男はジャケットの内ポケットをユキオに見せる。そこには札束が。
目を見合わせるユキオとヒロシ。
ユキオは男についていくことに…

青春肉弾戦-23

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