『青春肉弾戦』 ①
大都会新宿。
街角にひとりの青年が佇んでいる。
青年は思う。
《あの頃のぼくは、めちゃくちゃ暗かったのかもしれない。他人から見たらえらく気楽なやつに見えただろうし、自分でもちゃらんぽらんしてた。しかし、いまのぼくにはあの頃のぼくの暗さがわかるのだ…》
彼の名はユキオ。
と、そこへ男は声をかけてくる。
“きみ、どう?”
ユキオは心の中でつぶやく。
《ぼくは、何にもなりたくなかった。社会人にもなりたくなかったし、フリーターなんていっていい気になっているのも嫌だった。空気のように流れていきたいと思っていた。おそらく、ぼくは大人になるのが嫌だったのだ》
ユキオは男のあとについていく。
ふたりは雑居ビルへ。

ユキオが着いたのは会員制のゲイバーであった。
従業員も客も男だけであった。
そんな中、ユキオはひとりの青年に目を奪われる。
《…かつみとはこの時がはじめての出会いだった。僕は大人っぽくて堂々としているかつみに反発を感じた》

ユキオは再び夜の街へ。
知りあった男と体を重ねるユキオ。
事後、男はユキオに小遣いを渡す。
あくる夜、ユキオは再び新宿の雑踏にいた。
ユキオの足は自然と昨夜のゲイバーへ…

街角にひとりの青年が佇んでいる。
青年は思う。
《あの頃のぼくは、めちゃくちゃ暗かったのかもしれない。他人から見たらえらく気楽なやつに見えただろうし、自分でもちゃらんぽらんしてた。しかし、いまのぼくにはあの頃のぼくの暗さがわかるのだ…》
彼の名はユキオ。
と、そこへ男は声をかけてくる。
“きみ、どう?”
ユキオは心の中でつぶやく。
《ぼくは、何にもなりたくなかった。社会人にもなりたくなかったし、フリーターなんていっていい気になっているのも嫌だった。空気のように流れていきたいと思っていた。おそらく、ぼくは大人になるのが嫌だったのだ》
ユキオは男のあとについていく。
ふたりは雑居ビルへ。

ユキオが着いたのは会員制のゲイバーであった。
従業員も客も男だけであった。
そんな中、ユキオはひとりの青年に目を奪われる。
《…かつみとはこの時がはじめての出会いだった。僕は大人っぽくて堂々としているかつみに反発を感じた》

ユキオは再び夜の街へ。
知りあった男と体を重ねるユキオ。
事後、男はユキオに小遣いを渡す。
あくる夜、ユキオは再び新宿の雑踏にいた。
ユキオの足は自然と昨夜のゲイバーへ…
